政経を語る№2―オバマ大統領広島・長崎問題で外務省・政府に告ぐ。

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アメリカ大統領が、広島・長崎を訪問することは、日本及び世界にとって大変有意義なことである。安倍政権にとっても、大きなプラス材料となるであろう。

 しかし、次のことを忘れずにいてもらいたい。アメリカは今、大統領予備選挙中である。そして、オバマ大統領の行動はこの大統領予備選挙及び大統領選挙に影響を与えることになる簡単に言えば、民主党と共和党が五分五分のときには、被爆地訪問によるオバマ大統領の行動へのマイナスイメージがあれば、民主党は大統領選挙で敗れることすらありうる。

 勿論、選挙がすべてではない。オバマ大統領の信念その他の問題もあろう。だが、日本政府及び日本の国会議員が、オバマ大統領の広島・長崎への訪問を願うならば不必要な発言によりオバマ大統領の支持率低下に影響を与えるような行動・言動は慎むべきである前回の、丸山和也発言などは論外である。オバマ大統領も、場合によれば大きなリスクを負うかもしれない思いで、広島・長崎を訪問するようなときに、オバマ大統領が不愉快と感ずる言動などは慎むべきである。

 しかも、丸山発言の頃は、恐らく岸田外務大臣などが米国政府とオバマ大統領の広島・長崎訪問の打診や要望などをしていた可能性が高い。同時に、丸山発言後に、通常ならば外務省は、その火消しに大変であったと思われる。野党どころか与党の中で、こうした行為が起こらぬよう細心の注意を払ってもらいたい。

 2016年4月13日1時8分時点でのオバマ大統領支持率は、前日よりマイナス2ポイント下がり49%となっていた。私はGallupで毎日確認しているが、3月上旬から中旬が46%~51%であったが、3月下旬から4月上旬は50~53%で推移していたケリー国務長官が広島参拝後どうなるかと見ていたならば、マイナス2ポイントで49%となった。まだ、統計誤差の範囲を考えれば、変動ないとも言えるが気にならないでもない。

 日本がアメリカの機嫌をとったり、外交交渉で変に妥協したりする必要はない。しかし、余分な失言などで、リスクを抱えてて迷っている大統領を不機嫌にしたり、あるいは余分な行動・言動でオバマ大統領の支持率を下げたりする行為には注意を払っていただきたい。

 オバマ大統領にいかに信念があろうとも、来たるべき大統領選挙のことを無視することは大変難しい。そして、もし、大統領の支持率が相当あがれば、オバマ大統領は広島・長崎訪問を大変しやすい状態となることも事実である。

 国益のかかっている外交交渉で妥協する必要はないが、その他の分野ではオバマ大統領に気持ちよく日本に来てもらえるように、またオバマ大統領のすがすがしいイメージなどを強調したりして、少しでも大統領支持率が向上するように、外務省及び日本政府は努力すべきである。


 最後に、ケリー国務長官のTwitterから一部抜粋する。
「John Kerry ‏@JohnKerry  · 4月11日 
Honored to be 1st Sec State to visit Hiroshima Peace Memorial Museum & Park. Here is what I wrote in the guestbook.」

(浜田翻訳)「広島平和記念資料館と平和記念公園を、米国国務長官として、最初に訪れたことを光栄に思います。私が平和記念資料館に備付けのノートに記した内容がこれです。(Twitterの別の記事にノートに記された文書の写真添付あり)」

                2016年4月13日1:23記述  浜田隆政


追伸。私自身は、オバマ大統領が広島・長崎訪問により、逆に大統領支持率があがるように行動できればと考えている

(2016年4月13日15:14)修正
2016年4月13日13時8分時点……49%を下記に修正
2016年4月13日1時8分時点……49%
なお、2016年4月13日15:15時点では48%となっている。