政経を語る№35(2021-2)―国際政治・ドイツ編ドイツの移民・コロナ騒動の本質は国家分断・東西格差、更に新型経済理論の欠如にある

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政経を語る№35(2021-2)―国際政治・🇰🇷ドイツ編ドイツの移民・コロナ騒動の本質は国家分断・東西格差、更に新型経済理論の欠如にある


2021/03/14 21:00 「気が向けば一言【国際】№234ドイツの移民・コロナ騒動の本質は国家東西格差、更に新型経済理論の欠如にある」で公開。

http://h-takamasa.com/Blog-2/a-01/news/1486/

2021/03/23 23:19 23:33 今回、かなりの修正と追記をして、重要なため、公式ブログで保存。




A・現代国家の課題は、二点ある。
一つは創意工夫する労働者の創設問題であり、もう一つは過剰生産問題であった。
この二つが欠如したときに経済危機が起こる。
特に後者の危機を乗り越えようとする上で三つの理論(α・β・γ)が登場した。
この三つの政策問題は後回しとしよう。
現在の経済危機の土台に国家の分断【基本問題】がある場合には、様々な問題【具体的な諸問題】を引き起こす。

しかし、この国家の分断の土台には先の三つの政策の行き詰まり問題【本質問題】がある。即ち、本質問題→基本問題→具体的な諸問題となる。


B・【基本問題】
簡単に大意を述べる。
土台には国家の分断がある。
ドイツの場合にもアメリカと同一現象とも言える。
アメリカは二つの形で分断したように見えた。
一つは貧富の差であり、もう一つは人種問題を軸としてである。
ドイツは、私の直感では東西ドイツの格差という分断である。


C・【具体的諸問題】
そして、この分断は幾つかの経済的危機及び様々な危機がおこれば一気に表面化する。
ドイツの場合では移民問題、そして今回のコロナ問題である。
移民排斥運動の一部は各種格差による不満が土台にあり、それが後に述べるγ型での決着という形で噴出する。
要するに、土台の本質は移民問題よりも、国内での格差問題ではなかろうか。
この理論から演繹(えんえき)的に考えれば移民問題もコロナ問題も、ドイツ西部ではなく、ドイツ東部(昔の東ドイツ)辺りから発生する可能性が高いとなる。
それに、旧西ドイツ国内でも、経済的問題を抱えている人が加わり、同時に従来のγ型志向の人が加わるという図式である。


D・【具体的な諸問題への対処療法】
これらの解決策は三つの局面からなる。
一つは対症療法である。
例えば移民問題で引き起こされた事項に各種対応していく。コロナ問題(コロナではなく、コロナ問題)でも同様である。
私の想像では、コロナ規制反対の過激的行動は、旧東ドイツで経済格差・各種格差に対する不満と西ドイツでも同様の状態にある人と考えている。
よって、対症療法だけでは、移民問題が沈静化しても、コロナ危機、その他の問題が起こるたびに騒動は起こるであろう。
尚、対症療法の一つには各種助成もある。
それがコロナ救援資金である。当然必要不可欠である。
抜本治療するとしても、その効果がでるまでの対症療法は人道上不可欠である。


E・【基本的な問題の除去のレベル】
二つ目は格差自体をなくす政策である。
アメリカならば人種差別を完璧になくす政策であり、ドイツでは旧東ドイツと旧西ドイツの格差を完璧になくす政策である。
貧困は相対的なものである。


F・【本質的問題への課題】
三つ目は、これらの不満の土台には世界が抱えている根源的解決政策Aの問題がある。
Aの問題に入る前に、Twitterに掲載した事項を紹介しておく。

https://twitter.com/Takamasa_Hamada/status/1356613871063203840?s=20

21-033-3【🌍】🇩🇪#メルケル 氏#ドイツ #コロナ で苦境。ドイツ失敗?
🎌4月頃🎌10倍、今🎌の約2~3倍
🇩🇪千兆円=国民一人に千万円以上支給でも、財政赤字は今の🎌程度。
但し国民の😡発散上 #ワクチン 開発目処から #コロナ対策マップ 提示重要。#AFD 等が…本質は別
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2020/4d5eec8c228175ff.html

画像

(2021/03/23 22:11追記)上記の記号を言葉で置き換える。

ドイツは4月頃の一日当たり感染者は🎌日本の10倍であったが、今(2021年2~3月上旬)の感染者数は🎌日本の約1~2倍である。(3月中旬以降は再度開きが…)
また🇩🇪ドイツが千兆円国民に支給した場合=即ち、ドイツ国民一人に千万円以上支給しても、ドイツの財政赤字は今の🎌日本程度としかならない。



https://twitter.com/Takamasa_Hamada/status/1356617684214034432?s=20

21-033-4【🌍】🇩🇪#メルケル 氏
本質は国家の分断。#格差 と #差別 。
α旧西独vsβ旧東独
月収・女性の賃金→α>β
失業率・高齢率→β>α
大学学長数α 81 人 β 0人#不況 #コロナ …単なる導火線。
孤独なる群衆・相対的貧困…の選択→
①#ヒトラー ②#レーニン ③#ケインズ
https://young-germany.jp/2019/09/mauerreste/


https://twitter.com/Takamasa_Hamada/status/1356621839401910275?s=20

21-033-5【🌍】🇩🇪#メルケル
旧西独vs旧東独のみならず様々な分断が

②#レーニン→#スターリン 連想となり今一つ。
③#ケインズ 🇺🇸双子の赤字から #供給サイド経済学 変貌.
出発点がDかSかは相対的貧困者には死活問題。
①#ヒトラー は #ゆるキャラ で登場

∴①が世界で #孤独な群衆 を


【本質問題への対応】
F【本質】への対応とすれば、三つの潮流(α・β・γ)があった。
α・過剰生産などに対して、財産の公有化と計画経済で乗り切るとの考えである。しかも、この場合にはBの格差も一気に消滅できるという発想である。
マルクス及びレーニンなどを根源としている発想である。

β・次が、過剰生産に対して、需要を喚起することにより、過剰を消滅させるという理論である。ケインズ及びルーズベルトに見られた発想である。

γ・国内での過剰を海外市場というよりも、海外で強制的になくせば良いという発想である。同時に、海外から富を直に収奪・搾取し、国内で分配すれば諸問題の相当数を解決できるという発想である。俗に言う植民地主義であり、その最たるものがファシズムであった。その典型例がヒトラーである。


この三つの流れで対応したのであるが、いずれも、試練を迎える。
第一の形態(α)は主として社会主義経済という形で実現された。ところが、私が経済学の中心軸の一つと考えている「創意工夫する労働者」の喪失へと繋(つな)がっていった。
旧ソ連ではリーベルマン方式などを導入したが、それでも無理で、この問題がソ連崩壊の本質となった。
この方式は社会主義国家のみならず、資本主義国家でも通用する場合がある。その典型例が日本の「親方日の丸」である。
これに対する処方箋として考え出されたのが市場開放経済とかドイモイ政策である。これに関する分析は今はしない。ただし、この政策により、再度貧富の格差などが生じているようである。

また、上部構造の政治制度問題も…である。
浜田隆政理論では社会主義制度では経済と政治は分離可能である。即(すなわ)ち、社会主義経済であっても全ての政治制度の適用が可能である。例えば、独裁制、民主集中制、君主制、民主主義制度…と。詳細は今回は論じないが、君主制でも可能ということから、どの政治制度でも適用できるとなる。
ともかく、「創意工夫する労働者」喪失問題、それへの対応から今度は各種格差問題が生じているようである。


第二の方式(β)を受け入れ、資本主義でも混合経済体制への流れが一番人気があったようである。ところが、アメリカ経済では1970年代からひずみが大きくなった。即ち、1980年代に顕著になった双子の赤字問題である。
これでは、有効需要政策を本格的にはできない。すればハイパーインフレか、逆にスタグフレーションへの道か、若しくは国家財政の激しい赤字問題があった。
そこから登場したのがマネタリズムによる、供給サイドの経済学である。その典型例の一つがレガーノミックスである。理論上は需要サイドの経済学と供給サイドの経済学では同じ帰結となるはずであった。
しかし、この政策では出発点は消費者・国民ではなく、企業から出発をする。だが、この手を打っても企業が十分経済発展及びパイを従業者に回さない場合には貧富の格差を国家が主導したとなる。現時点ではこのパイの分配を十分受けていない国民からの鬱憤(うっぷん)がたまっている。
その鬱憤(うっぷん)が移民排斥に飛び火し、人種差別にも結びつきやすい政治状況を生み出している。
この方式で行く場合には、あらたな経済理論創出が不可避となっている。だが、まだなされていない。
そして国民の一部は第三の方式(γ)に心を奪われることになる。


第三の方式(γ)は過剰生産物などを無理矢理海外で購入させるという方式である同時に、海外から直に富を略奪して国内でバラマキ、更に国民の鬱憤(うっぷん)を海外に誘導するという手口でもある。
この典型例がヒトラーであった。
我が国でも、「満州にいけば土地がある…」などの言葉をきいたことがある。だが、満州には満州の人がいる。
さらに、この政策は各種差別を助長する。そこで、戦後民主主義教育の中でこの方式は否定された。国民も相当期間にわたって否定するように導かれた。
だが、自分の生活破綻(はたん)を前にして、第一と第二の方式では無理と判断すれば第三の方式に走る人は多い。ときには無意識にその方向に誘導される。

同時に、そうした層を受け入れるため、ヒトラー型ではもはや難しいと判断されると、今度はこの方式を日本で言えば「ゆるキャラ」型と結び付けることがなされていく。
ゆるキャラと結び付ければ、ヒトラーとは違うと思ってしまうこうして、ゆるキャラというフィルターであらたな独裁者・ヒトラーが誕生する。
海外では「ゆるキャラ」ではなく別のフィルターも使用されたであろう。
こうした層の登場をマスコミは「ポピュリズム」なる語で緩和した表現を使用し、ヒトラーなどとの一線を画すことがなされた。

 (2021/03/14 22:57追記)なお、αでも、――悪まで論理であるが――貧富の格差・各種格差が資本主義国家と同様に拡大すれば、その解決策はβの新経済学を打ち立てるかγの社会主義型ヒトラー誕生の危険が生ずる。悪まで理論の話であり、現実については📰(新聞類)も購読できず、📺(テレビ)も何故か長期見られなくなっているため不明である。


ドイツ政治については全く知らない。大昔(多分30年以上前か40年前の)私の学問及び分析力からは、ドイツ政治の資料抜き演繹(えんえき)法でこうした理論となるのであるが如何(いかが)であろうか。
幾つか本日吟味してみた。


移民排斥運動
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News·公開 2018年9月22日
ドイツで過激化する反移民デモ、背後に排斥感情あおる極右団体
https://www.buzzfeed.com/jp/lesterfeder/germany-chemnitz-far-right-neo-nazis-1
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「難民にレイプされた女性を守ろうとして男性が殺された」というデマをきっかけに、移民排斥デモが暴動に発展したドイツ東部ケムニッツ。背後には極右団体の存在があった
……
うわさはまたたく間に広がった。

ドイツ東部ザクセン州ケムニッツで8月26日、男性が刺殺される事件があった。数時間のうちに「犯人は性的暴行を働いた移民」とする情報がソーシャルメディアで多数の人にシェアされた。やがて「死者は2人」とされ、移民に暴行を受けたとされる女性たちの写真が拡散された。

実際には性的暴行は起きておらず、うわさの大部分は事実と異なっていたが、もはや関係なかった。怒りはネット上にとどまらず、すぐに現実の世界にも及んだ。ほどなく、人口25万のケムニッツは移民排斥デモの中心地となり、ナチス式敬礼をする参加者や路上で暴徒化する群集など、背筋が寒くなるような画像が出回った。

殺されたのは35歳のキューバ系ドイツ人、ダニエル・Hさん(ドイツのメディアは慣例として犠牲者の氏名を伏せている)だった。翌27日、事件に抗議するために7500人が集まり、「ケムニッツはザクセン人のもの、外国人は出て行け」「ここはわれわれの国だ」と気勢を上げた。ザクセン州のこの地域は以前から反移民運動やネオナチ活動の拠点であり、右派の抗議集会がたびたび開かれ、暴力に発展することもあった。だが、今回はこれまでとは違っていた。

今回、今までと違ったのは――そして不安をかきたてたのは――幅広い極右集団が集結し、あからさまなネオナチ集団とともに公然とデモを行った点だ。2017年に米バージニア州シャーロッツビルで起きた白人至上主義者による極右集会のときと同じく、多くのドイツ人が抱いていた「しかるべき一線を越えることはないだろう」という思いが揺らいだ。ネット上で広がるデマに対し、関係当局や主要メディアが事実を示して否定しても、多くの人が隠された事実があるに違いないと考えた。自分がFacebookで見た情報こそが真実だと捉えたのだ。
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私の(演繹型)分析通りであった。

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[ベルリン 29日 ロイター] – ドイツの首都ベルリンで29日、新型コロナウイルスの行動規制などに抗議する複数の抗議デモが行われ、約3万8000人が参加した。一部がマスク着用などの感染予防対策を怠ったことから、警察は約300人を逮捕した。

欧州では新型コロナの感染が再び拡大しているが、感染封じ込めのための規制に対する不満が高まっており、パリやロンドンなどでも同様のデモが29日に行われた。
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独ベルリンでコロナ行動規制への抗議デモ、300人逮捕
ワールド 2020年8月31日11:28 午前UPDATED 6ヶ月前By Reuters Staff

https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-germany-protest-idJPKBN25R091
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この事例も分析しなければならないが、東西ドイツ格差、貧富の格差…が、問題の基本ではないかという仮説を現時点ではしている。

関連
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Q:何が起きたんですか?

A:8月29日、ドイツの首都ベルリンで約3万8千人が参加するデモがありました。やり玉に挙がったのは、公共機関や店舗でのマスクの着用や人との距離を1・5メートル空けるといった、コロナ対策の様々な規制。人の自由が縛られることへの反対が理由でした。

Q:何が問題になったんですか?

A:反規制デモ自体は、まだコロナの患者数の伸びが大きかった4月ごろから始まっていました。ところが、このときは極右やネオナチの人たちが国会議事堂前に集結。警察を押し切って議事堂の正面玄関前の階段を上り、ドイツ帝国時代の国旗や帝国軍旗を振ったことがとりわけ問題視されました。
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「コロナは口実、自由の抑圧」 反政府デモの意外な展開:『朝日新聞Digital 2020年9月29日』
https://www.asahi.com/articles/ASN9W4TP7N9SUEHF019.html
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最低でも、コロナ対策を巡り、ネオナチが活動しているようである。
私は数十年以上、政治経済学からは離れているが、大昔の分析力と歴史の多数の事例からひきだされた演繹(えんえき)法で考えただけである。
ちなみにドイツのAFDという団体を本日調べると、やはり、「…2013年2月6日にベルリンで反EUを掲げて設立された。2014年欧州議会議員選挙に際して初めて議員を当選させ、同年2014年にはドイツ東部のザクセン州、ブランデンブルク州、テューリンゲン州の州議会選挙で議席を獲得し…」とあり、ここに登場する州は旧東ドイツのようである。


結論
東西格差是正の抜本的措置【基本問題解決】が不可欠である。さらに本質問題も解決しなければならないし、同時にそれが基本問題の解決にも有効である。

基本問題(国家の分断など)があれば、本質的問題(過剰生産と創意工夫する労働者創設問題)の課題が大きくなったときに、基本問題(国家の分断など)は更に深化し、その上部の具体的諸問題がさらに激しくなる。勿論、基本問題が解決しても、本質問題が解決していなければ具体的諸問題は起こるが、基本問題があるときほど激しくはない。本質問題が解決しても、基本問題が残っていれば、再度本質問題が再発する危険性が高い。よって、基本問題と本質問題は両方とも解決しなければならないし、その理論が必要となっている。


本質問題に対してはどの経済政策を採るかは別として、第三の道はノーとすれば、第一と第二に関する、新経済理論が不可欠となっている。もし、第二の道(β)ならば、ケインズ理論が行き詰まり、供給サイド経済学で置き換えられたが、それも事実上破綻(はたん)していることに注意しなければならない。そこで、新ケインズ理論、脱供給サイド経済学理論が不可欠となっている。


上記(本質問題と基本問題の解決)なくしては、いつまでもモグラ叩(たた)きは続くであろう。
シリア問題がシリア自体で抜本的に解決をし、シリア難民問題がなくなっても、コロナ…別の難民…とトラブルは絶えることはないであろう。そのトラブルを餌としてヒトラーは登場した。
今は、ゆるキャラや喜劇役者と合体して、新型ヒトラーが登場する…。結局、第三の道(γ)だけは新理論が生み出されたという皮肉付きである。

(2021/03/23 21:21追記)

https://twitter.com/Takamasa_Hamada/status/1371335844829622272?s=20